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大山崎町洋蘭会顧問
黒崎 良吉さん
蘭を通じて日本人の心の優しさを海外に伝えようとしたのが加賀正太郎氏。
いつか、大山崎山荘に温室が再建され、そこで加賀さんが育てた蘭が
もう一度花を咲かせたら素敵ですね。


PROFILE
くろさき・りょうきち   77歳
長岡京市滝ノ町在住
趣味:蘭の栽培
座右の銘:天分より努力

■質問に対する回答
(1)山荘美術館から見た八幡方面の景色 (2)天下分け目の合戦 
(3)やさしい心を持った人が多い町 (4)戦争(絶対に繰り返してはいけない) 
(5)今自分がやるべきことは何かということを忘れずに
 

 

自宅屋上の温室には多くの蘭が栽培されています
 

  元々花が好きで、一年中身近に花があれば良いなという思いから、家を建てたときに屋上に温室を設けたんです。教師として大山崎小学校に赴任し、かつて大山崎山荘で蘭の栽培を行っていた加賀正太郎さんのことを初めて知りました。その後、当時の高い技術を集めて加賀さんが作らせたという木版画集の「蘭花譜」を見せてもらう機会に恵まれたんですが、版画とは思えないそのあまりの美しさに魅せられてしまったんです。それで、ちょうど我が家の屋上に温室があったものですから、蘭の栽培を始めてみようと思ったわけです。
  最初は2株から始めたんですが、今では250株にもなりました。今の温室では過密気味なので、本当はもっと数を減らして空間的にゆとりを持って育ててやる方が良いのですが、なかなか愛着があって捨てることができないんです。丹精込めた花が咲くと、「来年はもっと良い花を咲かせたい」という思いに駆られます。花に対する期待や愛情…。これが蘭栽培の最大の魅力だと思います。ただ手をかけすぎても逆に駄目なんです。これは人間の子どもと同じですね(笑)。
  かつては蘭のメッカと言われた大山崎に蘭を咲かせて、蘭のふる里にするのが夢です。大山崎洋蘭会では一応顧問をさせていただいているのですが、私はあくまで素人。長年の経験の中で得た知識を皆さんにお伝えすることもありますが、皆さんと一緒に勉強していこうという思いですね。

 
 
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