平成30年度決算

広報おおやまざき令和元年11月号でもお知らせいたしました通り、令和元年町議会第3回定例会で認定されましたので、その概要をお知らせいたします。

なお、決算収支の状況・収入の状況・目的別経費の状況・性質別経費の状況等の財政状況の経年比較表については、次のリンク「平成30年度決算事務報告書」よりご覧ください。

平成30年度決算事務報告書

一般会計【収支】

 「大山崎町第4次総合計画・前期基本計画」の3年目となる平成30年度は、同計画に掲げる施策目標達成に向け、これまでの取り組み状況を踏まえ、引き続き、安心安全を支える都市基盤整備など、先送りされてきた課題解消に取り組むとともに、さらなる子育て支援の推進、教育環境の向上、防災・減災対策など、さまざまな事業を行いました。 

 歳入は、67億739万1千円で前年度より1,586万8千円(△0.2%)の微減。主な歳入の増減として、平成30年度から導入の都市計画税で9,150万6千円の皆増となった一方で、町民税法人税割は前年度より9,776万9千円(△29.8%)の減収となりました。

 歳出は、65億2,249万6千円で前年度より3,612万2千円(+0.6%)の微増。主な特徴として、前年度より普通建設事業費が大きく減少した一方で、社会保障関連経費が引き続き増加していることが挙げられます。

 歳入から歳出を差し引きした形式収支は1億8,489万5千円で、ここから翌年度への繰越事業の財源となる970万円を差し引いた実質収支は1 億7,519万5千円となり、今年度も黒字決算となりました。

全会計の決算額 

区  分 歳入決算額 歳出決算額 差引額
一般会計 67億739万1千円 65億2,249万6千円 1億8,489万5千円
事業特別会計 46億8,940万6千円 45億2,116万4千円 1億6,824万2千円
内訳 国民健康保険 14億5,396万1千円 13億7,264万4千円 8,131万7千円
下水道 14億4,842万6千円 14億3,263万9千円 1,578万7千円
介護保険 15億821万9千円 14億4,612万円 6,209万9千円
後期高齢者医療保険 2億7,880万円 2億6,976万1千円 903万9千円
財産管理特別会計 3,129万円 767万4千円 2,361万6千円
内訳 大山崎区 2,814万5千円 455万4千円 2,359万1千円
円明寺区 301万4千円 300万円 1万4千円
下植野区 13万1千円 12万円 1万1千円
30主な事業

一般会計【歳入】

都市計画税は皆増、町民税法人税割等は減収

  歳入のうち、町税などの町が独自に調達できる「自主財源」が約53.7%、町債や地方交付税、国・府からの支出金などの「依存財源」が残りの約46.3%を占めています。 

 歳入の根幹をなす町税は27億7,677万6千円で、前年度より2,234万4千円(△0.8%)の微減となりました。歳入総額に占める割合は42.0%となっています。都市計画税で9,150万6千円の皆増となった一方で、町民税法人税割や固定資産税は減収となりました。

 本町の特徴として、町民税法人税割の税収の動向で歳入全体に影響を受ける構造に変わりがない中で、減収補てん債1億280万円の借入れを行い、歳入不足を補いました。

○町民税法人税割前年度は大幅な増収となっていましたが、町内企業の業績等の影響により9,776万9千円(△29.8%)の減

○固定資産税償却資産の減により対前年度2,648万円(△1.8%)の減

○都市計画税平成30年度からの導入により9,150万6千円の皆増

○普通交付税・臨時財政対策債算定基礎となる前年度町民税法人税割の増収額が大きかったことなどにより、1億4,286万円(△14.6%)の減

歳入決算額

一般会計【歳出】

【性質別の特徴】

 人件費、扶助費、公債費を合わせた義務的経費の合計は、5,548万円(+2.0%)の増。

 主な内訳は、児童数の増加や福祉サービス利用者の増加等に伴う、子育て支援施策や障害者福祉施策における扶助費の増(+1.3%)などです。

 その他の費目では、「災害復旧費」で2,523万2千円の皆増となりました。これは、昨年6月に大阪府北部を震源として発生した地震及び、9月に関西地方を縦断した台風21号により、学校などの公共施設や天王山ハイキングコースにおいて、大きな被害を受けたことに伴い災害復旧を行ったものです。また、「物件費」で3,912万7千円の増となりました。

 一方で、「普通建設事業費」は、前年度に実施した大規模な建設事業が完了したことに伴い、2億7,294万6千円の大幅な減となりました。

歳出決算額(性質別)

歳出を住民一人あたりでみると

  【1人あたり】 説明
議会費 6,125円 議会運営に関する経費です。
総務費 66,673円 戸籍・住民登録、徴税、選挙、統計調査や交通安全など、町の総括的な事務事業に要する経費です。
民生費 152,244円 皆さんの健康や福祉のための経費です。
衛生費 29,065円 主に予防接種やがん検診、ごみ処理に要する経費です。
労働費 203円 勤労者福祉のための経費です。
農林水産業費 2,328円 農業振興や天王山の森林整備に関する経費です。
商工費 1,842円 商工や観光の振興に要する経費です。
土木費 36,244円 主に道路やまちづくりに関する経費です。
消防費 23,222円 皆さんの生命と財産を守るための経費です。
教育費 50,466円 学校教育及び生涯学習・文化・スポーツ等に要する経費です。
災害復旧費 1,137円 災害によって被害を受けた施設等の復旧に要する経費です。
公債費 32,125円 町債の返済に要する経費です。
1人あたり
歳出決算額
401,674円  
平成30年度末
住民基本台帳人口
16,005人 平成31年3月31日現在の人口に基づいて計算しています。
財政指標等の状況について

 自治体の財政状況を表す指標として、健全化判断比率があります。これは、地方公共団体の財政状況を客観的に表し、財政の早期健全化や再生の必要性を判断するためのもので、4つの財政指標が定められています。

 平成30年度決算に基づく本町の比率及び、過去5年間の推移は表のとおりです。平成30年度の「実質公債費比率」及び「将来負担比率」は、ともに府内市町村の中で10番目に低い状況となっています。

 いずれの比率も早期健全化基準(財政状況が悪化していると考えられ、改善計画の策定を義務付けられる基準)には該当しておらず、健全な財政運営を維持しています。

 また、町民税法人税割や普通交付税等の収入額の減少により、前年度91.3%から今年度94.3%となり、硬直化が進行しました。

財政状況を表す各指標の推移 

  H30 H29 H28 H27 H26 早期健全化基準
健全化判断比率 1.実質赤字比率 - - - - - 15.0%
2.連結実質赤字比率 - - - - - 20.0%
3.実質公債費比率
(3年平均)
5.6% 6.5% 5.8% 7.1% 9.8% 25.0%
4.将来負担比率 23.3% 58.2% 53.9% 49.2% 52.1% 350.0%
その他の指標 5.財政力指数
 (3年平均)
0.792 0.792 0.813 0.830 0.819
 (単年度) 0.819 0.770 0.787 0.820 0.833
6.実質収支比率 4.4% 3.9% 3.2% 1.7% 2.6%
7.経常収支比率 94.3% 91.3% 97.8% 96.0% 99.2%

用語の説明

1.実質赤字比率 地方公共団体の最も主要な会計である「一般会計」等に生じている赤字の大きさを、その地方公共団体の財政規模に対する割合で表したものです。
2.連結実質赤字比率 水道事業などの公営企業を含む「地方公共団体の全会計」に生じている赤字の大きさを、財政規模に対する割合で表したものです。 
3.実質公債費比率 地方公共団体の借入金(地方債)の返済額(公債費)の大きさを、その地方公共団体の財政規模に対する割合で表したものです。18%以上だと、新たな地方債借入をするために国や都道府県の許可が必要になり、25%以上だと借入を制限されます。
4.将来負担比率 地方公共団体の借入金(地方債)など現在抱えている負債の大きさを、その地方公共団体の財政規模に対する割合で表したものです。
5.財政力指数 地方公共団体の財政力を示す指数で、基準財政収入額(標準的な地方税収)を基準財政需要額(行政事務の必要経費)で割ったものです。
数値が高いほど自主財源の割合が高く財政状況に余裕があるといえます。
6.実質収支比率 その年度の実質収支額を標準財政規模で除して得られる比率で、普通3%から5%程度が望ましいとされています。
7.経常収支比率 地方公共団体の財政構造の柔軟性を判断するための指標で、人件費、扶助費、公債費のように毎年度経常的に支出される経費(経常的経費)に充てられる一般財源の額が、地方税、普通交付税を中心とする毎年度経常的に収入される一般財源(経常一般財源)と減税補てん債及び臨時財政対策債を合計した額に占める割合です。
この比率が高いほど財政構造の硬直化が進んでいることを表します。

基金と町債

 基金(町の貯金)においては、町民1人あたりの基金残高は、特定目的基金を合わせても、府内市町村の中で4番目に少ない額となっています(平成29年度末時点)。

 平成30年度末の財政調整基金の現在高は、前年度末から2,302万6千円の増の3億4,219万6千円。また、町債の将来の返済に備えるため、減債基金への1億6千万円の積立を行ったことなどにより、基金残高の総額は、1億7,919万6千円増加しました。

 地方債(借入金)においては、町民1人あたりの地方債現在高は、府内市町村の中で、8番目に少ない状況となっています(平成29年度末時点)。

 平成30年度末現在高は63億7,334万5千円であり、前年度末から2億8,854万2千円の増となりましたが、現在高のうち約60%を、普通交付税の代替財源である「臨時財政対策債」が占めています。この「臨時財政対策債」は、後年度において、すべて普通交付税として措置されます。

基金・町債の残高基金

引上げ分の地方消費税交付金(社会保障財源化分)が充てられる社会保障施策に要する経費の状況

 平成26年4月1日から消費税率(国・地方)が5%から8%へ引き上げられたことに伴い、地方消費税交付金の増収分については、その使途を明確化し、社会保障施策に要する経費に充てるものとされています。

 大山崎町の平成30年度一般会計決算における地方消費税交付金(社会保障財源化分)の充当状況は、次のとおりです。

都市計画税の使途について

 平成30年度から導入した都市計画税は、法定の目的税です。地方税法に基づき、各自治体で条例を制定し課税するもので、その使途は、都市計画法に基づいて行う都市計画事業等に限定されています。

 町が現在実施している都市計画事業等は、主に公共下水道事業であり、都市計画税の課税に伴う税収はその事業費用に充当することとしています。具体的には、雨水処理のための雨水排水ポンプ場の排水能力強化・改築や、汚水処理のための汚水中継ポンプ場や汚水管の耐震化や老朽化対策に要する費用に充当いたします。

 平成30年度においては、都市計画税の収入額の全額を、公共下水事業の元利償還金(約1億6千万円)の財源として充当しました。

 町では、現在、令和2年度夏の供用開始に向け、大山崎排水ポンプ場の改築工事を進めているところであり、合わせて下植野排水ポンプ場の整備についても引き続き着実に進捗を図っていきます。

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更新日:2019年12月12日