平成29年度決算

広報おおやまざき平成30年11月号でもお知らせいたしました通り、平成30年町議会第3回定例会で認定されましたので、その概要をお知らせいたします。

なお、決算収支の状況・収入の状況・目的別経費の状況・性質別経費の状況等の財政状況の経年比較表については、次のリンク「平成29年度決算事務報告書」よりご覧ください。

平成29年度決算事務報告書

一般会計【収支】

 「大山崎町第4次総合計画・前期基本計画」の2年目となる平成29年度においては、同計画
に掲げる施策目標達成に向け、初年度の取り組み状況を踏まえ、引き続き安心安全を支える都市基盤整備など、先送りされてきた課題解消に取り組むとともに、さらなる子育て支援の推進、教育環境の向上、防災・減災対策など、着実に事業を行いました。
 歳入は、67億2,325万9千円で前年度より8億7,246円( +14.9 %) の増。主な要因としては、町民税法人税割の収入額や町債の発行額が増えたことなどがあります。歳出は、64億8,637万4千円で前年度より7億7,742万8千円(+13.6%)の増。主な要因としては、普通建設事業費、社会保障関連経費が増えたことなどがあります。
 歳入から歳出を差し引きした形式収支は2億3,688万5千円で、ここから翌年度への繰越事業の財源となる9,152万5千円を差し引いた実質収支は1億4,536万円。今年度も黒字決算となり、財政の健全性を確保しています。

全会計の決算額 

区  分 歳入決算額 歳出決算額 差引額
一般会計 67億2,325万9千円 64億8,637万4千円 2億3,688万5千円
事業特別会計 44億9,334万5千円 42億5,129万7千円 2億4,204万8千円
内訳 国民健康保険 17億4,081万2千円 15億9,235万1千円 1億4,846万1千円
下水道 10億5,634万9千円 10億3,862万1千円 1,172万8千円
介護保険 14億3,768万3千円 13億6,935万5千円 6,832万8千円
後期高齢者医療保険 2億5,850万1千円 2億5,097万円 735万1千円
財産管理特別会計 3,311万4千円 235万4千円 3,076万円
内訳 大山崎区 2,965万9千円 186万1千円 2,779万8千円
円明寺区 332万4千円 37万3千円 295万1千円
下植野区 13万1千円 12万円 1万1千円
29年主な事業

一般会計【歳入】

「自主財源」・「依存財源」ともに増加

 歳入のうち、町税などの町が独自に調達できる「自主財源」が約50.9%、町債や地方交付税、国・府からの支出金などの「依存財源」が残りの約49.0%を占めています。

歳入の根幹をなす町税は27億9,912万円で、歳入総額に占める割合は41.8%で、前年度より2億7,222万1千円(+10.8%)の増となりました。

○町民税法人税割
前年度まで4年連続での減収となっていましたが、町内企業の業績等の影響により、2億6,995万6千円(+461・9%)の増

○普通交付税
算定基礎となる、前年度町民税法人税割の減収額が大きかったことなどにより、「地方交付税」のうち普通交付税で、3,761万3千円(+6・3%)の増
○町債
町体育館機能向上等工事、同報系防災行政無線整備事業等の実施により、6億1,730万円(+104・8%)の増

歳入決算額
町税の推移

一般会計【歳出】

都市基盤整備、防災・減災対策の進捗により、普通建設事業費が増加                                子育て支援、障がい者福祉施策の扶助費など社会保障関連経費も引き続き増加

 歳出については、まず目的別で見てみます。前年度と比較して大きく増額となった主なものは、「土木費」で、円明寺が丘団地西及び下植野団地の側溝改修工事、円明寺線第48号新設工事のほか、財源対策として実施した、土地開発公社先行取得用地の全部の買戻し等に
より、6,274万2千円(+11.2%)の増額。「教育費」では、町体育館機能向上等工事、第二大山崎小学校プール移転事業、放課後児童クラブ施設移転事業の実施等により、6億568万6千円(+103.7%) の増額。「消防費」では、同報系防災行政無線整備事業の実施等により、9,465慢円(+26・5%)の増。 「総務費」では、将来の公債費の増加に備えるため、減債基金へ1億5千万円の積立を行ったこと等により、1億2,839万3千円( +15・8%)の増。
 

一方、前年度より大きく減額となった主なものは、「民生費」で、前年度実施した地域密着
型特養、小規模保育施設整備事業の完了による事業者への補助金の皆減等により、1億5,598万8千円(▲6.9%)の減額となりました。

 次に性質別で見てみると、人件費、扶助費、公債費を合わせた義務的経費の合計は、約7,224万1千円、2.7%の増額となっています。

その他、普通建設事業費は約5億7,044万4千円の増、積立金は2億2,661万円の増となっています。

一方、補助費等は7,796万4千円、補助費等は3,012万7千円の、それぞれ減額となっています。

歳出決算額(性質別)

歳出を住民一人あたりでみると

  【1人あたり】 説明
議会費 6,381円 議会運営に関する経費です。
総務費 59,355円 戸籍・住民登録、徴税、選挙、統計調査や交通安全など、町の総括的な事務事業に要する経費です。
民生費 133,223円 皆さんの健康や福祉のための経費です。
衛生費 29,059円 主に予防接種やがん検診、ごみ処理に要する経費です。
労働費 331円 勤労者福祉のための経費です。
農林水産業費 1,591円 農業振興や天王山の森林整備に関する経費です。
商工費 2,977円 商工や観光の振興に要する経費です。
土木費 39,423円 主に道路やまちづくりに関する経費です。
消防費 28,515円 皆さんの生命と財産を守るための経費です。
教育費 75,020円 学校教育及び生涯学習・文化・スポーツ等に要する経費です。
災害復旧費 0円  
公債費 31,290円 町債の返済に要する経費です。
1人あたり
歳出決算額
407,165円  
平成29年度末
住民基本台帳人口
15,863人 平成30年3月31日現在の人口に基づいて計算しています。
財政指標等の状況について

自治体の財政状況を表す指標として、健全化判断比率があります。

 これは、地方公共団体の財政状況を客観的に表し、財政の早期健全化や再生の必要性を判断するためのもので、4つの財政指標が定められています。

 平成29年度決算に基づく本町の比率及び、過去5年間の推移は表のとおりです。いずれの比率においても早期健全化基準(財政状況が悪化していると考えられ、改善計画の策定を義務付けられる基準)には該当していません。実質赤字比率、連結実質赤字比率については、全会計において実質赤字額がないため該当がなく、健全財政を維持しています。

また、財政構造の弾力性を表す経常収支比率については、町税等の自主財源の増加により、前年度97.8%から今年度91.3%となりましたが、引き続き高い数値となっています。

財政状況を表す各指標の推移 

  H29 H28 H27 H26 H25 早期健全化基準
健全化判断比率 1.実質赤字比率 - - - - - 15.0%
2.連結実質赤字比率 - - - - - 20.0%
3.実質公債費比率
(3年平均)
6.5% 5.8% 7.1% 9.8% 14.0% 25.0%
4.将来負担比率 58.2% 53.9% 49.2% 52.1% 62.3% 350.0%
その他の指標 5.財政力指数
 (3年平均)
0.792 0.813 0.830 0.819 0.814
 (単年度) 0.770 0.787 0.820 0.833 0.837
6.実質収支比率 3.9% 3.2% 1.7% 2.6% 2.9%
7.経常収支比率 91.3% 97.8% 96.0% 99.2% 97.0%

用語の説明

1.実質赤字比率 地方公共団体の最も主要な会計である「一般会計」等に生じている赤字の大きさを、その地方公共団体の財政規模に対する割合で表したものです。
2.連結実質赤字比率 水道事業などの公営企業を含む「地方公共団体の全会計」に生じている赤字の大きさを、財政規模に対する割合で表したものです。 
3.実質公債費比率 地方公共団体の借入金(地方債)の返済額(公債費)の大きさを、その地方公共団体の財政規模に対する割合で表したものです。18%以上だと、新たな地方債借入をするために国や都道府県の許可が必要になり、25%以上だと借入を制限されます。
4.将来負担比率 地方公共団体の借入金(地方債)など現在抱えている負債の大きさを、その地方公共団体の財政規模に対する割合で表したものです。
5.財政力指数 地方公共団体の財政力を示す指数で、基準財政収入額(標準的な地方税収)を基準財政需要額(行政事務の必要経費)で割ったものです。
数値が高いほど自主財源の割合が高く財政状況に余裕があるといえます。
6.実質収支比率 その年度の実質収支額を標準財政規模で除して得られる比率で、普通3%から5%程度が望ましいとされています。
7.経常収支比率 地方公共団体の財政構造の柔軟性を判断するための指標で、人件費、扶助費、公債費のように毎年度経常的に支出される経費(経常的経費)に充てられる一般財源の額が、地方税、普通交付税を中心とする毎年度経常的に収入される一般財源(経常一般財源)と減税補てん債及び臨時財政対策債を合計した額に占める割合です。
この比率が高いほど財政構造の硬直化が進んでいることを表します。

基金と町債

 財政調整基金の平成29年度末現在高は3億1,917万円であり、前年度末から19万3千円の増となりました。大山崎町の住民1人あたり基金残高は、特定目的基金を合わせても、京都府内市町村の中で2番目に少ない額となっています(平成28年度末時点)。

 基金は、家計でいえば貯金のようなもので、災害や思わぬ収入減などのもしもの時に備えておくべきものです。大規模化する災害への備えや、以前からの課題となっている都市基盤整備、公共施設の老朽化対策などの負担に備えて適切に基金への積み立てを行う必要があります。

 また、町債の平成29年度末現在高は60億8,480万3千円であり、前年度末から7億2,518万9千円の増となりましたが、このうち5億5,150万円は、その7割が後年度に普通交付税で措置される「緊急防災・減災事業債」の借入れとなっています。
 

 また、現在高のうち約60%を、普通交付税の代替財源である「臨時財政対策債」が占めて
おり、この「臨時財政対策債」の返済に要する経費は、後年度において、すべて普通交付税と
して措置されます。

基金・町債の残高基金

引上げ分の地方消費税交付金(社会保障財源化分)が充てられる社会保障施策に要する経費の状況

 平成26年4月1日から消費税率(国・地方)が5%から8%へ引き上げられたことに伴い、地方消費税交付金の増収分については、その使途を明確化し、社会保障施策に要する経費に充てるものとされています。

 大山崎町の平成29年度一般会計決算における地方消費税交付金(社会保障財源化分)の充当状況は、次のとおりです。

この記事に関するお問い合わせ先

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更新日:2019年12月04日