宝積寺 編
宝積寺 編(広報おおやまざき平成28年2月号掲載分)
寒いね、淀川さん。
兄さんがもうすぐ受験なんだけど、スマホゲームばかりやってて、ちっとも勉強してないんだ。
緊張感が足りないんだよ。どうしたものかな。
兄の受験の心配までするとは、面倒見がいいね、のぼる君。
じゃあ、お兄さんをあそこに連れて行ってみたらどうかな。
とっておきの緊張感を感じられる場所があるんだよ。
天王山の崖かな?危ないのはだめだよ。
危ない場所ではないよ。
お寺、宝積寺だよ。あそこには、閻魔(えんま)大王とその補佐役の像があるんだ。
鎌倉時代に作られた日本でも最大級のこれらの木像は、重要文化財に指定されていて、その迫力に思わず背筋が伸びて目が覚めると思うよ。
閻魔大王って、勉強の神様なの?
そういうわけではないんだ。
死んだ人がこの世で犯した罪を裁く神様なんだよ。
その裁きによって地獄に送られる人もいるんだ。
ひええ、態度を改めないと。
淀川さん、すてきです。渋いです。
私におべっかを言っても閻魔大王の審判は変わらないと思うよ。
そうそう、宝積寺には豊臣秀吉が一夜で建てたという伝説のある三重塔など、
他にも貴重な文化財がたくさんあるんだ。
なんせ724年、神亀(じんき)元年の建立だもんね。
い、意外と詳しいね、のぼる君。 聖武(しょうむ)天皇の勅願(ちょくがん)を受けて、行基(ぎょうき) という著名なお坊さんが開いたと伝えられているよ。 秀吉と明智光秀が戦った山崎合戦の際には秀吉の陣地が、また幕末の禁門の変には尊王攘夷派の志士たちの陣地が置かれるなど、数々の歴史の舞台となったんだ。
それからね、本堂左の「小槌宮(こづちのみや)」には、大黒天や、一寸法師がその力で大きく成長して鬼退治したと言われる「打出」と「小槌」が祀(まつ)られているよ。
参拝者には、この打出と小槌で福徳が授けられ、金運も上昇すると言われているんだ。
本当?よし、宝積寺の参拝でおこづかいをアップさせて、僕もゲームを買おうっと。
関連事項
【宝積寺】
京都府乙訓郡大山崎町字大山崎小字銭原1
電話番号 075-956-0047
お堂の拝観料は400円
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企画財政課 企画観光係
〒618-8501
京都府乙訓郡大山崎町字円明寺小字夏目3番地
電話番号:(075)956-2101(代表) ファックス:(075)957-1101
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更新日:2017年03月02日