○大山崎町文化財保護条例
昭和60年4月16日
条例第2号
目次
第1章 総則(第1条―第5条)
第2章 町指定有形文化財(第6条―第28条)
第3章 町指定無形文化財(第29条―第34条)
第4章 町指定有形民俗文化財・町指定無形民俗文化財(第35条―第41条)
第5章 町指定史跡名勝天然記念物(第42条―第50条)
第6章 埋蔵文化財(第51条)
第7章 文化財保護審議会(第52条―第61条)
第8章 雑則(第62条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、文化財保護法(昭和25年法律第214号。以下「法」という。)第182条第2項の規定に基づき、法又は京都府文化財保護条例(昭和56年京都府条例第27号。以下「府条例」という。)の規定による指定を受けた文化財以外の文化財で、大山崎町(以下「町」という。)の区域内に存するもののうち、町にとって重要なものについて、その保存及び活用のため必要な措置を講じ、もって町民の文化的向上及び地域文化の発展に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例で「文化財」とは、法第2条第1項第1号から第4号までに規定する有形文化財、無形文化財、民俗文化財及び記念物をいう。
(町の責務)
第3条 町は、文化財が町の歴史、文化又は自然を理解し、その地域の特性を考えるために欠くことのできないものであり、かつ、現在及び将来にわたり町民の文化の向上発展の基礎をなすものであることを認識し、その保存及び活用が適切に行われるよう必要な施策を講じなければならない。
(町民、所有者等の心構え)
第4条 町民は、町がこの条例の目的を達成するために行う措置に誠実に協力しなければならない。
2 文化財の所有者その他の関係者は、文化財が貴重な町民的財産であることを自覚し、これを公共のために大切に保存するとともに、できるだけこれを公開するなど文化財の活用に努めなければならない。
(財産権の尊重及び他の公益との調整)
第5条 町は、この条例の執行に当たって関係者の所有権その他の財産権を尊重するとともに、文化財の保護と他の公益との調整に留意しなければならない。
第2章 町指定有形文化財
(指定)
第6条 大山崎町教育委員会(以下「教育委員会」という。)は、町の区域内に存する有形文化財(法第27条第1項の規定により重要文化財に指定されたもの及び府条例第7条第1項の規定により京都府指定有形文化財に指定されたものを除く。以下同じ。)のうち、町にとって重要なものを大山崎町指定有形文化財(以下「町指定有形文化財」という。)に指定することができる。
2 前項の規定による指定をするには、教育委員会は、あらかじめ指定しようとする有形文化財の所有者及び権原に基づく占有者の同意を得なければならない。ただし、所有者又は権原に基づく占有者が判明しない場合は、この限りでない。
3 第1項の規定による指定は、その旨を告示するとともに、当該有形文化財の所有者及び権原に基づく占有者に通知して行うものとする。
5 第1項の規定による指定をしたときは、教育委員会は、当該町指定有形文化財の所有者に指定書を交付しなければならない。
(解除)
第7条 教育委員会は、町指定有形文化財が町指定有形文化財としての価値を失った場合、その他特殊の事由がある場合は、その指定を解除することができる。
3 町指定有形文化財について法第27条第1項の規定による重要文化財の指定があったとき、又は府条例第7条第1項の規定による京都府指定有形文化財の指定があったときは、当該町指定有形文化財の指定は、解除されたものとする。
4 前項の場合には、教育委員会は、その旨を告示するとともに、当該町指定有形文化財の所有者及び権原に基づく占有者に通知しなければならない。
(所有者の管理義務及び管理責任者)
第8条 町指定有形文化財の所有者は、この条例並びにこれに基づく教育委員会規則及び教育委員会の指示に従い、町指定有形文化財を管理しなければならない。
2 町指定有形文化財の所有者は、特別の事情があるときは、専ら自己に代わり当該町指定有形文化財の管理の責めに任ずべき者(以下この章において「管理責任者」という。)を選任することができる。
3 所有者は、前項の規定により管理責任者を選任したときは、20日以内にその旨を教育委員会に届け出なければならない。管理責任者を解任し、又は変更した場合も同様とする。
4 管理責任者には、第1項の規定を準用する。
(所有者等の変更)
第9条 町指定有形文化財の所有者が変更したときは、新所有者は、20日以内にその旨を教育委員会に届け出なければならない。
2 町指定有形文化財の所有者又は管理責任者は、その氏名若しくは名称又は住所を変更したときは、20日以内にその旨を教育委員会に届け出なければならない。
(管理団体による管理)
第10条 町指定有形文化財につき、所有者が判明しない場合又は所有者若しくは管理責任者による管理が著しく困難若しくは不適当であると明らかに認められる場合には、教育委員会は、適当と認める団体(以下この条において単に「団体」という。)を指定して、当該町指定有形文化財の保存のため必要な管理(当該町指定有形文化財の保存のため必要な施設、設備その他の物件で当該町指定有形文化財の所有者の所有又は管理に属するものの管理を含む。)を行わせることができる。
2 前項の規定による指定をするには、教育委員会は、あらかじめ当該町指定有形文化財の所有者(所有者が判明しない場合を除く。)及び権原に基づく占有者並びに指定をしようとする団体の同意を得なければならない。
6 管理団体には、第8条第1項の規定を準用する。
第11条 教育委員会は、前条第1項に規定する事由が消滅した場合、その他特殊の事由がある場合は、管理団体の指定を解除することができる。
第12条 管理団体が行う管理に要する費用は、この条例に特別の定めのある場合を除いて、管理団体の負担とする。
2 前項の規定は、管理団体と所有者との協議により、管理団体が行う管理により所有者の受ける利益の限度において、管理に要する費用の一部を所有者の負担とすることを妨げるものではない。
(滅失、き損等)
第13条 所有者(管理責任者又は管理団体がある場合は、そのもの)は、町指定有形文化財の全部又は一部が滅失し、若しくはき損し、又はこれを亡失し、若しくは盗み取られたときは、その事実を知った日から10日以内にその旨を教育委員会に届け出なければならない。
(所在の変更)
第14条 町指定有形文化財の所在の場所を変更しようとするときは、所有者(管理責任者又は管理団体がある場合は、そのもの)は、所在の場所を変更しようとする日の20日前までにその旨を教育委員会に届け出なければならない。ただし、教育委員会規則の定める場合には、届出を要せず、又は所在の場所を変更した後届け出ることをもって足りる。
(修理)
第15条 町指定有形文化財の修理は、所有者が行うものとする。ただし、管理団体がある場合は、管理団体が行うものとする。
(管理団体による修理)
第16条 管理団体が修理を行う場合は、管理団体は、あらかじめその修理の方法及び時期について当該町指定有形文化財の所有者(所有者が判明しない場合を除く。)及び権原に基づく占有者の意見を聴かなければならない。
(管理又は修理の補助)
第17条 町は、町指定有形文化財の管理又は修理につき多額の経費を要し、所有者又は管理団体がその負担に堪えない場合その他特別の事情がある場合には、その経費の一部に充てさせるため、当該所有者又は管理団体に対し、予算の範囲内で補助金を交付することができる。
2 前項の補助金を交付する場合には、教育委員会は、その補助の条件として管理又は修理に関し必要な事項を指示するとともに、必要があると認めるときは、当該管理又は修理について指揮監督することができる。
(管理又は修理に関する勧告)
第18条 教育委員会は、町指定有形文化財の管理が適当でないため当該町指定有形文化財が滅失し、き損し、又は盗み取られるおそれがあると認めるときは、所有者、管理責任者又は管理団体に対し、管理方法の改善、保存施設の設置その他管理に関し必要な措置を勧告することができる。
2 教育委員会は、町指定有形文化財がき損している場合において、その保存のため必要があると認めるときは、所有者又は管理団体に対し、その修理について必要な勧告をすることができる。
3 前2項の規定による勧告に基づいてする措置又は修理のために要する費用は、予算の範囲内でその全部又は一部を町の負担とすることができる。
2 前項に規定する「補助金又は負担金の額」とは、補助金又は負担金の額を、補助又は費用負担に係る修理等を施した町指定有形文化財につき教育委員会が定める耐用年数で除して得た金額に、更に当該耐用年数から修理等を行った時以後当該町指定有形文化財の譲渡の時までの年数を控除した残余の年数(1年に満たない部分があるときは、これを切り捨てる。)を乗じて得た金額に相当する金額とする。
3 町は、補助又は費用負担に係る修理等が行われた後、当該町指定有形文化財を町に譲り渡した場合その他特別の事情がある場合には、第1項の規定により納付すべき金額の全部又は一部の納付を免除することができる。
(現状変更等の制限)
第20条 町指定有形文化財に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、教育委員会の許可を受けなければならない。ただし、現状の変更については維持の措置又は非常災害のために必要な応急措置を執る場合、保存に影響を及ぼす行為については影響が軽微である場合は、この限りでない。
2 前項ただし書に規定する維持の措置の範囲は、教育委員会規則で定める。
2 教育委員会は、町指定有形文化財の保護上必要があると認めるときは、前項の届出に係る修理に関し技術的な指導及び助言をすることができる。
(公開)
第22条 町指定有形文化財の公開は、所有者が行うものとする。ただし、管理団体がある場合は、管理団体が行うものとする。
3 管理団体は、その管理する町指定有形文化財を公開する場合には、当該町指定有形文化財につき観覧料を徴収することができる。
(教育委員会による公開)
第23条 教育委員会は、町指定有形文化財の所有者に対し、6カ月以内の期間を限って、教育委員会の行う公開の用に供するため当該町指定有形文化財を出品することを勧告することができる。
2 前項の規定による出品のために要する費用は、予算の範囲内でその全部又は一部を町の負担とすることができる。
3 第1項に規定する場合のほか、教育委員会は、町指定有形文化財の所有者又は管理団体から教育委員会の行う公開の用に供するため町指定有形文化財を出品したい旨の申し出があった場合において適当と認めるときは、その出品を承認することができる。
(所有者等による公開)
第24条 教育委員会は、町指定有形文化財の所有者又は管理団体に対し、3カ月以内の期間を限って、当該町指定有形文化財の公開を勧告することができる。
2 教育委員会は、前項の規定による公開及び当該公開に係る町指定有形文化財の管理に関し必要な指示をすることができる。
(損失の補償)
第25条 町は、前2条の規定により出品し、又は公開したことに起因して当該町指定有形文化財が滅失し、又はき損したときは、所有者に対し、その通常生ずべき損失を補償する。ただし、所有者、管理責任者又は管理団体の責めに帰すべき事由によって滅失し、又はき損した場合は、この限りでない。
(所有者等以外の者による公開)
第26条 町指定有形文化財の所有者及び管理団体以外の者が主催する展覧会その他の催しにおいて町指定有形文化財を観覧に供しようとするときは、展覧会その他の催しを開始する日の30日前までにその旨を教育委員会に届け出なければならない。
2 教育委員会は町指定有形文化財の保護上必要があると認めるときは、前項の届出に係る公開及び当該公開に係る町指定有形文化財の管理に関し必要な指示をすることができる。
(報告の徴収)
第27条 教育委員会は、必要があると認めるときは、町指定有形文化財の所有者、管理責任者又は管理団体に対し、当該町指定有形文化財の現状、管理又は修理の状況その他の事項につき報告を求めることができる。
(所有者変更等に伴う権利義務の承継)
第28条 町指定有形文化財の所有者が変更したときは、新所有者は、当該町指定有形文化財に関しこの条例に基づいてする教育委員会の勧告、指示その他の処分による旧所有者の権利義務を承継する。
2 前項の場合には、旧所有者は、当該町指定有形文化財の引渡しと同時にその指定書を新所有者に引き渡さなければならない。
3 管理団体が指定され、又はその指定が解除された場合には、第1項の規定を準用する。ただし、管理団体が指定された場合には、専ら所有者に属すべき権利義務については、この限りでない。
第3章 町指定無形文化財
(指定)
第29条 教育委員会は、町の区域に存する無形文化財(法第71条第1項の規定により重要無形文化財に指定されたもの及び府条例第30条第1項の規定により京都府指定無形文化財に指定されたものを除く。)のうち町にとって重要なものを大山崎町指定無形文化財(以下「町指定無形文化財」という。)に指定することができる。
2 教育委員会は、前項の規定による指定をするに当たっては、当該町指定無形文化財の保持者又は保持団体(無形文化財を保持する者が主たる構成員となっている団体で代表者の定めのあるものをいう。以下同じ。)を認定しなければならない。
3 第1項の規定による指定は、その旨を告示するとともに、当該町指定無形文化財の保持者又は保持団体として認定しようとするもの(保持団体にあっては、その代表者)に通知して行うものとする。
4 教育委員会は、第1項の規定により指定した後においても、当該町指定無形文化財の保持者又は保持団体として認定するに足りるものがあると認めるときは、そのものを保持者又は保持団体として追加認定することができる。
(解除)
第30条 教育委員会は、町指定無形文化財が町指定無形文化財としての価値を失った場合その他特殊の事由がある場合は、その指定を解除することができる。
2 教育委員会は、保持者が心身の障害のため保持者として適当でなくなったと認められる場合、保持団体がその構成員の異動のため保持団体として適当でなくなったと認められる場合その他特殊の事由がある場合は、その認定を解除することができる。
4 町指定無形文化財について法第71条第1項の規定による重要無形文化財の指定があったとき又は府条例第30条第1項の規定による京都府指定無形文化財の指定があったときは、当該町指定無形文化財の指定は解除されたものとする。
5 前項の場合には、教育委員会は、その旨を告示するとともに、当該町指定無形文化財の保持者として認定されていた者又は保持団体として認定されていた団体の代表者に通知しなければならない。
(保持者の氏名変更等)
第31条 保持者が氏名若しくは住所を変更し、又は死亡したときその他教育委員会規則の定める事由があるときは、保持者又はその相続人は、その事由の生じた日(保持者の死亡に係る場合は、相続人がその事実を知った日)から20日以内にその旨を教育委員会に届け出なければならない。保持団体が名称、事務所の所在地若しくは代表者を変更し、構成員に異動を生じ、又は解散したときも、代表者(保持団体が解散した場合にあっては、代表者であった者)について、同様とする。
(保存)
第32条 教育委員会は、町指定無形文化財の保存のため必要があると認めるときは、町指定無形文化財について自ら記録の作成、伝承者の養成その他その保存のため適当な措置を執ることができるものとし、町は、保持者又は保持団体その他その保存に当たることを適当と認めるものに対し、その保存に要する経費の一部を予算の範囲内で補助することができる。
(公開)
第33条 教育委員会は、町指定無形文化財の保持者又は保持団体に対し、町指定無形文化財の公開を、町指定無形文化財の記録の所有者に対しその記録の公開を勧告することができる。
2 町は、前項の規定による勧告に基づいてする記録の公開に要する経費の一部を予算の範囲内で補助することができる。
(保存に関する勧告)
第34条 教育委員会は、町指定無形文化財の保持者又は保持団体その他その保存に当たることを適当と認めるものに対し、その保存のため必要な勧告をすることができる。
第4章 町指定有形民俗文化財・町指定無形民俗文化財
(指定)
第35条 教育委員会は、町の区域内に存する有形の民俗文化財(法第78条第1項の規定により重要有形民俗文化財に指定されたもの及び府条例第36条第1項の規定により京都府指定有形民俗文化財に指定されたものを除く。)のうち、町にとって重要なものを大山崎町指定有形民俗文化財(以下「町指定有形民俗文化財」という。)に、無形の民俗文化財(法第78条第1項の規定により重要無形民俗文化財に指定されたもの及び府条例第36条第1項の規定により京都府指定無形民俗文化財に指定されたものを除く。)のうち町にとって重要なものを大山崎町指定無形民俗文化財(以下「町指定無形民俗文化財」という。)に指定することができる。
3 第1項の規定による町指定無形民俗文化財の指定は、その旨を告示して行うものとする。
(解除)
第36条 教育委員会は、町指定有形民俗文化財又は町指定無形民俗文化財が町指定有形民俗文化財又は町指定無形民俗文化財としての価値を失った場合その他特殊の事由がある場合は、その指定を解除することができる。
3 第1項の規定による町指定無形民俗文化財の指定の解除は、その旨を告示して行うものとする。
4 町指定有形民俗文化財又は町指定無形民俗文化財について法第78条第1項の規定による重要有形民俗文化財若しくは重要無形民俗文化財の指定があったとき又は府条例第36条第1項の規定により京都府指定有形民俗文化財若しくは京都府指定無形民俗文化財の指定があったときは、当該町指定有形民俗文化財又は町指定無形民俗文化財の指定は、解除されたものとする。
6 第4項の場合の町指定無形民俗文化財の指定の解除については、教育委員会は、その旨を告示しなければならない。
(町指定有形民俗文化財の保護)
第37条 町指定有形民俗文化財に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとする者は、現状を変更し、又は保存に影響を及ぼす行為をしようとする日の20日前までにその旨を教育委員会に届け出なければならない。ただし、教育委員会規則で定める場合は、この限りでない。
2 教育委員会は、町指定有形民俗文化財の保護上必要があると認めるときは、前項の届出に係る現状の変更又は保存に影響を及ぼす行為に関し必要な指示をすることができる。
(町指定無形民俗文化財の保存)
第39条 教育委員会は、町指定無形民俗文化財の保存のため必要があると認めるときは、町指定無形民俗文化財について自ら記録の作成その他その保存のため適当な措置を執ることができるものとし、町は、その保存に当たることを適当と認めるものに対し、その保存に要する経費の一部を予算の範囲内で補助することができる。
(町指定無形民俗文化財の記録の公開)
第40条 教育委員会は、町指定無形民俗文化財の記録の所有者に対し、その記録の公開を勧告することができる。
(町指定無形民俗文化財の保存に関する勧告)
第41条 教育委員会は、町指定無形民俗文化財の保存に当たることを適当と認めるものに対し、その保存のため必要な勧告をすることができる。
第5章 町指定史跡名勝天然記念物
(指定)
第42条 教育委員会は、町の区域内に存する記念物(法第109条第1項の規定により史跡・名勝又は天然記念物に指定されたもの及び府条例第43条第1項の規定により京都府指定史跡、京都府指定名勝又は京都府指定天然記念物に指定されたものを除く。)のうち町にとって重要なものを大山崎町指定史跡、大山崎町指定名勝又は大山崎町指定天然記念物(以下「町指定史跡名勝天然記念物」と総称する。)に指定することができる。
(解除)
第43条 教育委員会は、町指定史跡名勝天然記念物が町指定史跡名勝天然記念物としての価値を失った場合その他特殊の事由がある場合は、その指定を解除することができる。
2 町指定史跡名勝天然記念物について法第109条第1項の規定による史跡、名勝若しくは天然記念物の指定があったとき又は府条例第43条第1項の規定により京都府指定史跡、京都府指定名勝若しくは京都府指定天然記念物の指定があったときは、当該町指定史跡名勝天然記念物の指定は、解除されたものとする。
(所有者による管理及び復旧)
第44条 町指定史跡名勝天然記念物の所有者は、当該町指定史跡名勝天然記念物の管理及び復旧に当たるものとする。
(管理団体による管理及び復旧)
第45条 町指定史跡名勝天然記念物につき、所有者がないか若しくは判明しない場合又は所有者若しくは管理責任者(第51条において準用する第8条第2項に規定する管理責任者をいう。以下この章において同じ。)による管理が著しく困難若しくは不適当であると明らかに認められる場合には、教育委員会は、適当と認める団体(以下この条において「団体」という。)を指定して、当該町指定史跡名勝天然記念物の保存のため必要な管理及び復旧(当該町指定史跡名勝天然記念物の保存のため必要な施設、設備その他の物件で当該町指定史跡名勝天然記念物の所有者の所有又は管理に属するものの管理及び復旧を含む。)を行わせることができる。
(標識等の設置)
第46条 町指定史跡名勝天然記念物の所有者(管理団体がある場合は、そのもの)は、教育委員会規則で定める基準により町指定史跡名勝天然記念物の管理に必要な標識、説明板、境界標、囲さくその他の施設を設置するものとする。
(土地の所在等の異動の届出)
第47条 町指定史跡名勝天然記念物の指定地域内の土地の所在、地番、地目又は地積に異動があったときは、所有者(管理責任者又は管理団体がある場合は、そのもの)は、30日以内にその旨を教育委員会に届け出なければならない。
(現状変更等の制限)
第48条 町指定史跡名勝天然記念物に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、教育委員会の許可を受けなければならない。ただし、現状の変更については維持の措置又は非常災害のために必要な応急措置を執る場合、保存に影響を及ぼす行為については影響が軽徴である場合は、この限りでない。
2 前項ただし書に規定する維持の措置の範囲は、教育委員会規則で定める。
(復旧の届出等)
第49条 所有者又は管理団体は、町指定史跡名勝天然記念物を復旧しようとするときは、復旧に着手しようとする日の30日前までにその旨を教育委員会に届け出なければならない。ただし、前条第1項の規定による許可を受けて復旧を行う場合その他教育委員会規則で定める場合は、この限りでない。
2 教育委員会は、町指定史跡名勝天然記念物の保護上必要があると認められるときは、前項の届出に係る復旧に関し技術的な指導及び助言をすることができる。
第6章 埋蔵文化財
(埋蔵文化財に関する責務)
第51条 教育委員会は、町の区域内に存する埋蔵文化財包蔵地の周知徹底を図り、土木工事等によって当該周知の埋蔵文化財包蔵地が損傷し、又は出土遺物が散逸等をしないよう所有者その他関係者に適切な指導及び助言をするなどその防止に努めなければならない。
2 何人も、埋蔵文化財を発見したときは、当該埋蔵文化財の損傷等の防止に努め、また教育委員会が行う埋蔵文化財の発掘調査に協力するよう努めなければならない。
第7章 文化財保護審議会
(設置)
第52条 地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項の規定に基づき、教育委員会に大山崎町文化財保護審議会(以下「審議会」という。)を置く。
(所掌事務)
第53条 審議会は、教育委員会の諮問に応じて、文化財の保存及び活用に関する重要事項を調査審議し、及びこれらの事項に関して教育委員会に建議する。
(審議会への諮問)
第54条 教育委員会は、次の各号に掲げる事項については、あらかじめ、審議会に諮問しなければならない。
(1) 町指定有形文化財の指定及びその指定の解除
(2) 町指定無形文化財の指定及びその指定の解除
(3) 町指定無形文化財の保持者又は保持団体の認定及びその認定の解除
(4) 町指定有形民俗文化財又は町指定無形民俗文化財の指定及びその指定の解除
(5) 町指定史跡名勝天然記念物の指定及びその指定の解除
(6) 前各号に掲げるもののほか、教育委員会が必要と認める事項
(組織)
第55条 審議会は、委員10人以内で組織する。
2 委員は、文化財の保存及び活用に関し学識経験を有する者その他適当と思われる者のうちから、教育委員会が任命する。
(委員の任期)
第56条 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
(会長)
第57条 審議会に会長を置き、委員の互選によってこれを定める。
2 会長は、会務を総理する。
3 会長に事故があるときは、会長があらかじめ指名する委員は、その職務を代理する。
(会議)
第58条 審議会の会議は、会長が招集し、会長が議長となる。
2 審議会の会議は、委員の過半数の出席がなければ開くことができない。
3 審議会の議事は、出席した委員の過半数をもって決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。
(部会)
第59条 審議会に、専門の事項を調査審議するため、部会を置くことができる。
2 部会に属する委員は、会長が指名する。
(庶務)
第60条 審議会の庶務は、教育委員会事務局において処理する。
(雑則)
第61条 この条例に定めるもののほか、審議会の運営に関し必要な事項は、審議会が定める。
第8章 雑則
附則
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成19年条例第13号)
(施行期日)
この条例は、公布の日から施行する。